- 2016-12-7
- チューリッヒの自動車保険
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チューリッヒの自動車保険は有名ですが、自転車保険はどうなのでしょうか?
チューリッヒに限らず各社とも、自動車保険で自転車事故を補償できたりしますが、
実際にどういう内容になっているかなどよく分からないですよね。
元保険会社の私でさえこんがらがってしまうことがあります。
結論から言えば、チューリッヒには自転車保険はありません。
但し、自転車保険の役割を果たす特約などが2つ用意されています。
それが、自動車保険の特約として付帯できる、個人賠償責任保険。
単体で加入できる、スーパー傷害保険Liteです。
要は、チューリッヒの自動車保険に加入を検討しているなら特約で個人賠償責任保険に加入し、
自動車保険を考えていないならば、スーパー傷害保険Liteに加入する必要があるということです。
しかし、双方とも加入する必要はありません。というより、加入してはいけません。
その理由を、元保険会社社員の私がしっかりと解説させて頂きます。
目次
①自転車保険は相手への賠償に備えるのみでOK
自転車保険の加入を検討される場合、相手(ケガ・物)への賠償と自分(家族)のケガの補償の2つを考えると思います。
ですが、基本的に相手への賠償に備える保険のみで大丈夫です。
理由は、自分のケガについては健康保険の高額療養費制度があり、その他医療保険に加入していれば万が一の備えとしては十分だからです。
高額療養費制度とは健康保険に加入していれば誰でも使えるもので、自己負担の上限を超えた部分は健康保険が負担してくれるというものです。
所得によって上限額が決まっており、例えばあなたの月収が40万円程度で治療費が100万円かかったとすれば、あなたの自己負担は9万円程度で済みます。
つまり、治療費の3割は必ず負担しなければいけないというわけではないんです。更に、医療保険に加入されていれば自転車事故でも基本的に補償されます。
そのため、自転車事故においては「自分もしくは家族が加害者になった際の自分側のケガ」については備える必要はないです。万が一のときに加入すべき保険の概念に合いません。不要です。
備えるべきは、相手(ケガ・物)への賠償、つまり「個人賠償責任保険」と呼ばれる保険のみでOKです。
正直、貯金をしっかりされているのであれば、医療保険さえ高額療養費制度があるので不要と言っても過言ではありませんね。
②相手への賠償で大事なのは賠償額上限:1億円以上&示談代行
自転車事故の最高賠償額をご存知でしょうか?
答えは、約9500万円です。
【賠償額】9,521万円
男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態となった。( 神戸地方裁判所、平成25(2013)年7月4日判決)
他にも、5000万円を超える自転車事故は多数起きています。そのため、万一の時を考えると相手への賠償上限額は1億円以上に設定する必要があるということです。
分かりますよね?
でも、ここで注意して欲しいのは、示談代行がついているかどうかです。
自動車事故で相手にケガをさせてしまった場合、あなたが被害者と直接、示談交渉をする必要はありませんよね?
加入している保険会社があなたを代行して被害者側と交渉してくれます。チューリッヒであれば、チューリッヒの事故担当が交渉してくれます。
自動車保険の場合、全ての保険会社に示談代行がついていますが、自転車保険の場合、示談代行の有無は50:50の割合ぐらいです。
つまり、万一、示談代行がついていない保険会社を選んでしまえば、9521万もの高額賠償の大事故など全てあなた一人で被害者側と交渉する必要があるわけです。
保険会社の自動車事故の示談担当として働いていた私の立場から言わせてもらうと、示談交渉は本当に体力的にも精神的にきついです。知識がゼロなら尚更です。
現在、自転車事故は4分に1件のペースで起こっていると言われていますが、いつあなたもしくはお子さんが加害者になるか本当に分かりません。
そのため、相手への賠償に備える内容として、「賠償額上限:1億円以上&示談代行つき」がマストなのです。
これは、絶対です。
③チューリッヒには「賠償額上限:1億円以上&示談代行つき」の保険がない
冒頭でもご紹介しましたが、チューリッヒには自動車保険の特約として加入できる「個人賠償責任保険」と、
単体で加入できる「スーパー傷害保険Lite」があります。
ですが、残念ながら「個人賠償責任保険」は示談代行なし。「スーパー傷害保険Lite」は賠償額上限額が5000万円です。
しかも後者に至っては、相手への賠償のみの保険に加入するということはできません。そのため、保険料が割高です。
そのため、自転車保険へのご加入を検討されている場合は、チューリッヒは除外してください。
④JCBトッピング保険の日常賠償生活プラン(月額150円)に加入したらOK
では、自転車保険に加入したい場合、どうしたらいいのか?ということですが、
- 自動車保険含め検討している段階 ⇒ おとなの自動車保険へ加入する
- 自動車保険がチューリッヒの場合 ⇒ おとなの自動車保険に変える or JCBトッピング保険へ加入する
- 自転車保険のみ検討してる ⇒ JCBトッピング保険へ加入する
これでOKです。以下のダイレクト型自動車保険の個人賠償責任保険の比較一覧をご覧ください。
保険会社 | 示談代行 | 限度額 | 保険料/年 |
---|---|---|---|
ソニー損保 | ☓ | 5000万円 | 不明 |
チューリッヒ | ☓ | 1億円 | 約2500円 |
アクサダイレクト | ◯ | 3000万円 | 約1000円~約3000円 |
三井ダイレクト | ☓ | ☓ | ☓ | アメリカンホーム | ◯ | 5000万円 | 約1500円 |
SBI損保 | ☓ | 1億円 | 約3600円 |
イーデザイン損保 | ☓ | ☓ | ☓ |
おとなの自動車保険 | ◯ | 無制限 | 約1500円 |
おとなの自動車保険は「限度額:無制限&示談代行つき」で、保険料が年間1500円と素晴らしい内容となっています。
但し、自動車保険に加入していなければ加入できないため、
自動車保険への新規加入を検討している。
もしくは、現在チューリッヒの自動車保険に加入していて、保険の見直しを考えている。
こういう場合に、「個人賠償責任保険」を特約でつけて大人の自動車保険に加入してください。
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そうではなく、自動車保険を変えるのは面倒くさい。または、車を持っていないので自転車保険だけ単体で加入できればそれでいい。
そういう場合は、JCBトッピングの日常賠償生活プラン(月額150円)への加入でOKです。
「賠償額上限:1億円以上&示談代行つき」の条件はクリアしていますし、保険料が年間1800円と激安ですしね。
私は現在、車を所有していないため、この日常賠償生活プランに加入して、子どもの自転車事故に備えています。
但し、日常賠償生活プランはJCBカードを所有しており、かつ、カード番号の最初の3桁が354、355で始まるカードでなければ加入できません
私は354、355で始まるJCBカードを所有していなかったため、
年会費無料のJCB EITを作ってトッピング保険に加入しました
JCB EITカードはリボ払い専用のカードなので注意が必要ですが、私は所有しているだけで一切使っていません。
財布に入れず家のどこかに保管するだけでOKなので、354、355で始まるJCBカードをお持ちでないなら手間ですが作ってください。
作った後、トッピング保険の日常賠償生活プラン(月額150円)に加入できます。
もちろん、自分含め家族も補償されますのでご安心下さい。
まとめ
まとめますと、
- 自転車保険は相手(ケガ・物)への賠償に備えるのみでOK
- 相手への賠償は「賠償額上限:1億円以上&示談代行つき」がマスト
- チューリッヒは条件を満たしていないため却下
- 自動車保険で自転車事故も備えたいなら、おとなの自動車保険一択
- 自転車保険のみ備えたいなら、JCBトッピングの日常賠償生活プラン(月額150円)一択
このようになります。
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